リア王by日本人

今日はどういうわけか、街中で、熱烈な、濃〜いちゅーをしているカップルを4、5組も見かけてしまいました。地下鉄のホームで、路上で、店の中で。みんな発情しすぎ!少しうr(ry

そんな本日。チェーホフ記念モスクワ芸術座Московский Художественный Театр имени А.П.ЧеховаでシェークスピアУильям Шекспирの「リア王Король Лир」を見てきました。ロシアの劇場は、ロシアの作品だけ上演するわけではないんです。イプセンかもたまにやってますし。また、日本の「蝶々夫人」がオペラで、「かぐや姫」がバレエで上演されるところもあるようです。見つけたら、ぜひ足を運んでおきたいところ。

さて、この「リア王」。原作も読んでなかったし、ましてやシェークスピアの作品なんて何も読んだことがありません。一応、開演の数時間前にネットであらすじを拾い読みするという付け焼刃の予習をしてきましたが。なんて無謀な。

なんでこんな門外漢の作品を観る気になったかというと、監督を中心としたスタッフが日本人、であるからです。先日、この劇場に寄った際「日本でもっとも有名なアバンギャルド監督…」という触れ込みの広告が壁に貼ってあったので、そのまま買ってしまったというわけです。ロシアの有名劇場の公演を手がけた日本人…どんな作品を見せてくれるのだろう。


その監督の名前は、鈴木忠志。といわれても、演劇にまったく素人の僕は、不勉強なため知りませんでした。ただ、パンフレットによると、けっこう実績を残している監督さんみたいですね(まあそうでなかったら、演劇が一般的な娯楽として定着しているロシアから呼ばれないでしょうが)。この監督さんはどうやら早稲田出身っぽいです。余談ですが、早稲田大学は学生演劇が盛んな大学みたいですね。友人の関係で、いくつか早稲田の公演を観たことがあります。


さて、窓口のおばちゃんに「この席がイイわよ」なんて言われて購入した200ルーブル(約800円)のチケット。実際に行ってみると、なんと1階席!モスクワ芸術座ほどの規模を持つ劇場で1階席に座れたのは初めてだったので、心躍ります。1階席に限っていえば、ほぼ満席。2階席、3階席は、ちらほら観客が見えた程度。


劇は。。やっぱり、今まで観た作品とはだいぶ毛並みが違うな、というのが率直な感想。イギリス文学ということもあるでしょうが、演出方法がなんかロシアのそれと違うなと思いました。「日本人が監督している」という先入観を抜きにしても、なんとなく違うというのは感じられました。どう違うのかといわれても困りますが、動きに、「間」をすごく意識しているな、というのが伝わってきました。

作品理解もできてないので、お恥ずかしいですがこれくらいしか感想が書けません。

先日、チェーホフの「三人姉妹」を見たときにも感じたことですが…「もっと日本で本を読んでおけばよかった!」です。いくらロシア語がある程度理解できるとはいえ、原作も読まないで劇を見るのは、けっこうしんどいんです。というかわかりません、ほとんど。ネットなどのお手軽、簡単な予習は、作品の理解も浅薄なものになってしまう…。日本の本の入手は難しいので、日本語原作を読んで予習したくともできない。ロシア語原作やロシア語訳を容易に読み進めることができればいいのですが、まだそんなレベルではない。ロシアに来て、ロシア語の学習量に関してはもちろん、自分の読書量の少なさも痛感しています。量をこなせばいいっていうもんじゃないですが、でも量が多いにこしたことはないですね。