世界の最果て ムールマンスク③

今朝も列車の振動と共に目を覚まします。今日もよく眠れた。

窓の景色を見てみますが、何か外は変な感じ。時間的には昼、太陽が出ていておかしくないのに、日の出がないのです。


そう、話には聞いてましたが、ムールマンスクでは冬は太陽がほとんど顔を出さず、極端に言えば一日中いわば夜の状態が続くというのです(逆に、夏は太陽がなかなか沈まない白夜現象が見られるらしいです)。何か別の世界に来てしまった雰囲気。例えるなら、ドラクエⅢ。ギアガの大穴を通り、最初の世界からアレフガルドへ行ってしまったような戸惑い。


ここ アレフガルドは とじられた やみのせかい。 ただ ぜつぼうがあるだけですわ。


そういえばそんなような台詞もあったなぁ…いや、絶望なんてあってたまるか、普通の街なんだから!


そんなこんなで、アレフガルド…もとい、ムールマンスクへやっと到着しました。同室のおばあちゃんと女の子に別れを告げ、車掌さんと握手を交わし、列車を降ります。

ホームに降り立つと…






ここは!バイストンウェルに迷い込んだか俺は!

てな感じです。

空。到着は13時30分ごろだったのですが、さっきも言いましたとおり、暗いんです。完全に真っ暗な夜、というわけではありませんが、空が灰色なんです。この時間は、モスクワであればもちろん昼間で、雪がふってなければお天道様が顔を出していることが多いです。でも、正直言うとなんかムールマンスクは別世界な感じで、まるで海と大地の狭間にありそうな街です。

こんな遠くまで来てしまった…ロシア語が通じなかったらヤダなぁ、あんな長い距離だったし。ムールマンスク語とかあったらヤダなぁ、と思ってましたが、駅を出て、市街地に入ると、ちゃんとロシア語の看板があり、人々はロシア語で会話していました。一安心。
早速、ホテルへ向かいます。不慣れな場所なので、ロシア人に聞き、トロリーバスに乗ってホテルへ。今回、宿泊するのはパリャールヌィエ・ゾーリРуссландия Полярные Зориという大きなホテルです。このホテルの名前は「北極圏」という意味。まさしく、北の最果てに来てしまいました。このホテルを予約したのは、値段が安かったためと(二人部屋で食事なし、1泊1155ルーブル。約4620円。1人あたり1泊2320円)、そして丁寧に返信をくれたため。地球の歩き方にも、評判が良いという記載だったのでそれも参考にしました。
無事にチェックインを済ませ、部屋へ。中は綺麗で、広々としてて快適。予想よりも良い部屋だったので満足です。


この日は、軽く外へ出ましたが、疲れていたのでオーロラも探さずに夜は寝てしまいました。

とまぁ、初日から軽いカルチャーショックに始まったムールマンスク滞在記。どうなることでしょう。