クレムリン へ

6月某日
モスクワと言ったら、クレムリン Кремль。モスクワにやって来た観光客が必ず訪れるであろう、クレムリン。今思うとこれまで訪れてなかったのが不思議な位だが、特段興味もなかった。しかし、ロシアの政治と文化の中心地と言えるこのクレムリンには、一度は訪れておきたい。クラスの友人と行った。

クレムリンとは、モスクワ中心にある城塞のこと。その城塞の中に、ロシア連邦大統領府 Сенат と言った政治関係の重要な施設、ウスペンスキー大聖堂 Патриарший Собор Успения Пресвятой Богородицы と言った祭祀用の教会、そして武器庫 Оружейная Палата やダイヤモンド庫 Алмазный фонд と言った「宝物庫」まで置かれている。


その内、我々が向かったのは武器庫である。「武器」とあるが、いわば工芸品の博物館である。17〜18世紀前後に作られた、きらびやかな宝物が多かったが、良くも悪くも特に目を引いたのが「女帝アンナの王冠」。金の王冠をベースに細かい宝石がちりばめられており、いかにも王族用の冠である。金の冠をベースに各種宝石がちりばめられており、結構ゴテゴテして趣味ではなかった。しかし、「王」のシンボルとしての存在感は抜群であり、数ある展示物の中でもひときわ異彩を放った王冠である。


武器庫を出て敷地内に出ると、様々な建造物が競うようにその姿を見せてくれる。そして同じく、特別の制服を着た警官があら捜しをするかのように観光客を見てくる。ちょっとでも歩道から(おそらく政治家用の)車道に足を踏み入れると、笛で警告してくる。政治の中心地だから警戒するのはわかるけど、あんまり居心地のいい感じではなかった。