さて今週も始まりました

いま、学校に通う僕ら外国人同士の間で持ちきりなのが、今週の過ごし方。
「今週どうする? 授業に出る?」
「うーん、水曜日から行かない。」
「私もそうする。去年のこの時期は、食料をたくさん買って部屋に引きこもってたわ。」
「やっぱそうだね。怖いしね…」

今週、20日は独裁者ヒトラーの誕生日、22日はロシア革命の父、レーニンの誕生日です。両日とも、特に20日ヒトラーの誕生日はネオナチが積極的に活動する日。20日前後は毎年、外国人に対する暴力(未遂)事件が起きているそうです。殴られたり、殺されたり、身近なところでは、外国人向けの学校や寮の周りで暴れたり。まさに今週がその1週間に当たるわけです。


こういった怖い話とか噂には、たいてい尾びれ背びれがついているもの。だから八分目くらいに聞いてはいますが、それでもそういう話を聞くと背筋が凍ります。怖いけど、自分にもそういったことが降りかかりうる、と考えておくべきですね。注意を払っておくに越したことはありません。実際に、自分が、しかもついこの間、怖い目にあったからというのもありますが。


でも、今日、どうしてもみちのく銀行に行かなければなりませんでした。というわけで、行ってきました。


学校が終わってから、そのまま銀行に向かいます。学校から駅まで徒歩15分。駅から銀行の最寄り駅まではメトロで5駅。その後駅から徒歩10分。


その間、非常に神経を尖らせて行動しました。電車内では背中を見せないようにしなきゃ、ホームで前に出すぎてはいけない(電車が来ている時に後ろから押されると…)、なんか怪しいヤツはいないか、いけ好かないヤツはいないか、頭を丸刈りにしたヤツはいないか、大勢で騒いでいるヤツらはいないか、そして、自分の方を睨んでくるヤツはいないか…。
そういった目でメトロに乗ったり街を歩いていると、みんな怪しいヤツ、みんな自分を睨んでいるように見えてきます。いつもは、ファッションショーのモデルの如く颯爽と街を闊歩(かっぽ)する、スタイル抜群の金髪ロシア美女で目を肥やしている僕。でも、そんな余裕もありません。自分がそうやってピリピリしているからかもしれませんが、周囲の人間もピリピリしているように感じる。


自意識過剰? そうかもしれません。でも、警戒するに越したことはないし、そもそも気のせいだとも思っていません。


そのようにして、何とか無事に銀行に到着、寮に帰還します。行きと同じように、かなり神経を使って。


さっき帰ってきました。本当に疲れました。


でも明日も銀行に行かなければなりません。頑張ってきます。