留学 折り返し地点

昨年の8月29日に母なるロシアの大地に降り立ち、約5ヶ月弱。帰国が6月中旬〜下旬の予定なので、残りもおおざっぱに言って5ヶ月。ちょうど留学期間の半分を終えたことになります。今日は寒くて外出もできなくてずっと部屋にひきこもってたから書くこともないので、中間総括でもしましょうか。

まず、留学に来て、何に驚いたか?


驚いたことは書ききれないくらいたくさんあります。その中でも一番驚いたことは、ロシア人が本当にロシア語を使っている、ということ。


いや、当たり前のことといったらそうですが、でも、日本にいたころは、ロシア語という言語があることは知っていても、そしてロシア語学習者でさえあっても、なーんかロシア語を使っている人間が世界に実在しているということに、あまり実感がなかったのです。どうも、ロシア語というのは机上だけに存在するような感覚でした。たとえ、ロシア映画を観ても、原書で書かれたロシア文学を読んでも、そしてロシア人の先生の授業を受けていても(先生のみなさん、特にネイティブの先生方ごめんなさい)。


でも、成田発のアエロフロート機内の無愛想なロシア人客室乗務員に始まり、モスクワでもサンクトペテルブルグでもムールマンスクでも、学生も、店員も、警察も、ロシア人は(そして留学生たちも)みーんなロシア語を使っており、あぁ、本当にロシア語を使って生活している人間がいるんだな、と「驚き」ました。


まだロシア語を勉強したての大学1年生のころ、授業でとあるロシア映画をみんなで観ました。その映画の最初のほうに、セリフで「Да(はい)」というごく簡単なロシア語が出てきましたが、そのときちょっとした感動を覚えました。「本当にロシア語を使っているよ!」っていう小さな驚きと軽い喜び。そういう感覚、感動を、ロシアに来て再び感じました。(その際、クラス全体も静かなどよめきと控えめな歓声に包まれたのをよく覚えています。たぶん、彼らも似たような気持ちだったのでしょう。)

現在、ロシア語を使っているのは当たり前だけど、でも今までで一番驚いたことといったら、そのことに尽きます。