かもめ?

場所は、ШКОЛА СОВРЕМЕННОЙ ПЬЕСЫ、演目はАнтон ЧеховチェーホフのЧайкаかもめ。地球の歩き方にものっておらず、ややマイナーな劇場だと思われます。一番安い席を買って100ルーブル(約400円)。

外から見た感じでは威圧感があり、凝った作りをしていたのでかなり大きい劇場に感じたのですが、実際に中のホールに入ると意外とこじんまりとした劇場です。客席も1階席のみで、収容人数も200人程度だと思います。ただ、壁や天井などはギリシャ風建築のような装飾がなされ、この劇場はもと貴族の屋敷だと言われても全く不思議ではありません。

劇の感想は。。。「ごく平凡」。可もなく不可もなく。そこそこ楽しめましたが、目新しい演出やずば抜けて気合の入ったシーンもなく、まぁこんなものか、と感じました。
ただ、一つ気になった点は、劇のしっぽの、コーチャの自殺に関して。原作では彼の母アルカジーナは「それを知らないまま」幕とあるはずですが、ここの解釈は、彼女が「息子の屍を見てから」幕、のようです。ここまでするのは、でしゃばりすぎでしょう。もちろん、原作に忠実である必要はありませんが、アルカジーナがその時どのように振舞うか、どんな表情をするか。原作に描写されていない分、自由な解釈はできますが、その分、チェーホフの続きにふさわしい演出をする責任があります。自由は、人間には時に重過ぎる足枷でしょう。







今回、一番びっくりしたのは、男子トイレで用を足していたときに二人の老婆が入ってきたこと。

「あらやだ、ここは女性用トイレよ」
え。男性用ですよ。
「そうかしら。。。あらやだ!ドアに書いてあったわ。ここは男性用ね」
何事もなかったかのように去っていきました。