バレエ其の一

本日は、クレムリン大会宮殿Государственный Кремлевский Дворецというところで、バレエを観てきました。演目はジゼルЖИЗЕЛЬ。バレエの演目の中でも非常に有名だそうです。
さて、このクレムリン大会宮殿というのは、ロシアの政治の中心であるクレムリンの中にあります。そのため、ここの宮殿はバレエやオペラなどの芸術公演だけではなく、会議や演説にも使用されるそうです。かつては、共産党の大会もここで開かれていたとか。

実は、クレムリンに行くのは今回が初めて。正直、クレムリンにはあまり興味なかったんで。。。
そのため、荷物預かりと理不尽な荷物預かり料金に驚きました。カバン一個預けただけで60ルーブル(240円)。しかもこれは外国人料金。えてして観光地では物価が高くなりがちですが、外国人料金というのは納得がいきません。
というか、何をもってロシア人とし、何をもって外国人とするのか?ロシア人っぽい顔をしていればロシア人なのか?でも、アジア系の顔立ちをしていても「ロシア国籍」を有する人はいっぱいいる。ロシア語を母国語としていればそうなのか?でも、韓国人に聞いた話ですが、ロシアで生まれ、ロシアで育ち、ロシア語でしか話せない韓国人も珍しくない。

話がそれました。
バレエに話しを戻しましょう。このジゼルというのは、一人の村娘ジゼルと青年貴族アルブレヒトの悲恋の話。ドイツの詩人ハイネの詩がもとになっています。アルブレヒトは貴族であることを隠し、ジゼルと幸せな日々を送ります。ですが、ふとしたことから、ジゼルは彼が貴族であり、しかも彼には婚約者がいることを知ってしまう。ジゼルはそこで発狂、息絶えてしまいます。これで一幕。
二幕は、アルブレヒトが彼女の墓参りに行くことで始まります。そこで彼は、ウィリーという女幽霊みたいな存在を目にします。彼女らに、文字通り死ぬまで踊らされます。しかし、そこにウィリーとなったジゼルが登場、アルブレヒトの開放を懇願します。
それにより救われたアルブレヒト。あの世へ再び旅立ったジゼル。二人はこれで永遠に別れることとなりました。

いやー、実に良かった!バレエがここまで楽しいものだとは思わなかった。

バレリーナたちの完成された肉体は、(変な意味でなく)じっくり眺めてしまいます。女性は風に揺れるようなしなやかさ、男性は華奢な中にも力強さ、人間の肉体の究極です。
音楽とバレエの調和は、ホントに観るものをうっとりさせる。演劇やオペラと違い、ロシア語も使わないので気軽に楽しむことができる。ロシア語学習者もそうでない人も、一度はロシアのバレエを観ることをお勧めします。