市場

さて、午後は市場へ行きました。ここから、何人かの日本人と合流しました。
今までに何度か市場には行ってきたのですが、今回行ったのはアヤシサではダントツの市場。そのアヤシサは後で推測をご説明します。でも、なにがアヤシイって、いろんな国から、いかにもワケありの方々が商売をしているんです。そんな彼等は、食いついたらなかなか離れません。

「いくらがいい?」

「うーん…100ドルくらいかな」
「いやいや…これは200ドルで売ってるんだよ」
「えー…じゃあ買えないな。行きますね」
「いや、ちょっと待って!僕の名前はサーシャだ。君の名前は?」
「yu-netだけど」
「よし、yu-net、もう僕らは友達だ!」
云々。このサーシャとかいう商人、ロシア風の名前ですしロシア語を話しますが、どう見ても中東系。「友達」のくだりのあたりでは、ドラクエⅢの某道具屋を彷彿とさせられました。ちなみに、この時はコートを買おうとしていたのですが、結局150ドルで丸まりました。

で、買い物が終わると、市場の中にある中華料理屋で食事をしました。
ですが、ここも怪しさバツグン。料理はいいんです、そこそこ美味しかったですし。問題は、ここがロシア、そして首都たるモスクワであるのに、ロシア語がほとんど通じないのです!せいぜい、「いっこ」とか、そんなもの。英語も通じません。僕らのなかには、中国語ができる人間がいなかったので、漢字の筆談や絵、身振りなどで乗り切りました。

で。なんで彼等はロシアで、ロシア語も使わずにやっていけるか。
それは、ロシア人を相手にしなくても充分、商売ができる。言い換えると、中国人だけの社会が形成され、モノやおカネはその中で循環しているのです。それはもちろん、かなりの規模でないと不可能ですが、中国人にはそれが可能なのです。改めて、中国人の多さ、たくましさ(?)を実感しました。

このアヤシイ市場。
道は汚いし人々の身なりもどこか汚れているし、まあ日本人の感覚からしたら「不潔」です。ですが、そんな環境には絶対不釣合いなモノがいくつかありました。
すごく立派なカワサキのバイク(100万円以上はするそうです)。件の中華料理店では、何十インチもある東芝のハイビジョンテレビ(中国の番組だったので、衛星放送でしょう)。そして、スーツに身を包み、携帯片手に歩き回るいかつい男。
これらには、ロシアン・マフィアがからんでいるそうです。。で、お店からショバ代を巻き上げる、というわけです。これが、アヤシサ満載の原因です。

長くなりましたが、以上です。読んでくれた方々、ありがとうございます。